婚姻を継続しがたい重大な事由とは

姻を継続しがたい重大な事由とは、民法で規定されている5つの法定離婚事由のうちのひとつです。

婚姻を継続しがたい重大な事由とは、夫婦の関係が修復不可能な程度までに破たんし、婚姻を継続させることができないと考えられる場合をいいます。

常識的に見て、離婚はやむを得ないと思われるものを指しますが、何が「重大な事由」であるかはっきりした決まりはなく、最終的には裁判官の判断にかかってきます。

それひとつでは離婚の決定に欠ける場合でも、2つか3つの事柄が重複して夫婦の関係が修復不可能なまでに破たんし、結婚生活を継続するのが難しい状況にあるときは、離婚原因として認められることが多いようです。


具体的には以下ようなものが挙げられます。

・性格の不一致

夫婦間のトラブルではもっとも多いケースといえます。人はそれぞれ性格が違うのは当たり前と言うことができますので、たんに性格が不一致というだけでは、離婚は認められにくいでしょう。

しかし夫婦関係が完全に冷えきり、結婚生活を続ける見込みはまったくなく、夫婦の努力によっても離婚を回避することは不可能と判断されれば、離婚は認められることになります。



・暴行・虐待・侮辱・粗暴

短気な性格、酒乱、暴行などは離婚原因として認められます。

特に近年は「DV(ドメスティッックバイオレンス)」が増加しています。

「DV(ドメスティッックバイオレンス)」とは、夫や同棲している男性が、妻や同棲相手の女性に対して暴力や虐待を加えることです。

口論になって「殺されたいか」などと暴言を吐き、顔や体を殴りつけるといった行為がDVの典型例です。また「出て行け!」「誰のおかげで食ってると思ってるんだ!」などという、脅し文句や威嚇による言葉のみによる暴力も、「DV(ドメスティッックバイオレンス)」に含まれます。


・勤労意欲の欠如・浪費

夫に働く意思がまったくない、生活が困窮するほどギャンブル等に熱中するなどした場合は、離婚原因として認められます。

妻が収入に不釣り合いなほどの高級品を買いあさるなども、離婚原因として認められます。



・犯罪で服役

犯罪を犯したからと言って即離婚をせまることはできませんが、長期懲役刑に服している、あるいは犯罪を繰り返すので、婚姻生活を続けることが困難だと判断されれば、離婚原因として認められます。



婚姻を継続しがたい重大な事由というのは、実に様々なケースに該当します。そして離婚原因としてもっとも多いのがこの「婚姻を継続しがたい重大な事由」なのです。

「婚姻を継続しがたい重大な事由」とはとどのつまり、結婚生活がすでに破たんしているかどうか、修復不可能かどうかが基準になっている、と考えるとわかりやすいでしょう。

理由は何であれすでに結婚生活が破綻しており、修復の見込みがないのであれば、離婚を認めてもいいのではないか、という考え方があります。このような考え方を「破たん主義」といいます。



【破たん主義とは】


離婚について近年の裁判所は「破たん主義」を重視する傾向にあります。

「破たん主義」とは、どのような理由で夫婦関係が冷え切ってしまったにせよ、今現在、夫婦関係がすでに破たんしていて修復不可能な状態であるなら、のであれば、無理に婚姻生活を継続させるよりも、離婚を認めてお互いに別々の人生を歩んだ方が本人のため、ひいては社会のためになるという考え方です。

「破たん主義」が重視されている例として、不倫や浮気をした側からの離婚請求も認められつつあるというものがあります。

不倫や浮気をした側からの離婚請求が認められる条件としては

・ある程度の別居期間があること
・未成熟な子どもが存在しないこと
・離婚される側が、離婚後に社会的、経済的に過酷な環境におかれないこと(十分な財産分与や慰謝料)

があげられています。

これは裁判所が、実質的に夫婦関係が破綻していて回復の見込みがないのであれば、道徳的には許されない浮気や不倫をした側からの離婚請求を認めているという典型例といえます。

離婚調停にまでなっている場合、夫婦生活は破たんしかかっている状態の方が多いです。

この場合、破たんしかかっていることはどうしようもありませんので、離婚したくない側は修復可能であることを主張していくことになります。

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